Google 新たな海底ケーブル敷設計画発表
5/24/2024 アメリカGoogleが、アフリカとオーストラリアを直接接続する初の光ファイバールート「Umoja」を発表。
ケニアから南アフリカのヨハネスブルグ(2月にGoogleがデータセンター開設)までは陸路、そこからオーストラリアまでは海底ケーブルとする計画。
「Umoja」はスワヒリ語で【団結】を意味します。
他のGoogle海底ケーブル
6/28/2019 Googleはアフリカとヨーロッパを結ぶ海底ケーブル「Eauiano」も発表。ポルトガルからアフリカ西海岸に沿って、南アフリカまで続きます。
「Eauiano」は、1780年代に反奴隷貿易運動を主導したナイジェリア出身の作家Olaudah Equiano氏にちなんで名付けられています。
Googleが出資するチリとロサンゼルスをつなぐ海底ケーブル「Curie」(キュリー)やアメリカとフランスの大西洋岸をつなぐ「Dunant」(デュナン)も歴史上の偉人にちなんで名付けてます。
日本のGoogle海底ケーブル
4/11/2024 Googleは日本にも海底ケーブル1,500億円(10億アメリカドル)を投資すると発表。「Proa」「Taihei」の2つの海底ケーブルを敷設。
「Proa」は、日本と北マリアナ諸島自治連邦区(CNMI)グアムをつなぎ、台湾とフィリピンとアメリカをつなぐ海底ケーブル「TPU」と接続して、三重県志摩市をつなぎます。
「Taihei」は日本とハワイをつなぎます。アメリカとフィジーとオーストラリアをつなぐ「Tabua」をハワイまで延伸して、茨木県高萩市とアメリカをつなぎます。
ProaとTaiheiの敷設にはKDDI、アルテリア・ネットワークス、フィリピンの投資会社CITADEL Pacific(シタデル・パシフィック)、CNMIが協力する。両海底ケーブルはいずれも、NECが製造などを担当。
何故どんどん新たな海底ケーブル?
1850年にイギリスとフランスの間をつないだ最初のケーブル以来、海底ケーブルは世界中の海底に450本張り巡らされてます(2024年2月5日現在)。見えないからわからないけど、海の底にそんなに海底ケーブルがあちこりにあるんですって。びっくりですよね。
総延長は約140万kmに及び、地球35周分にもなります。凄い量。
もういいんじゃないの?既に充分あるんじゃないの?頭打ちじゃないの?
って思うじゃないですか(笑)なのに、何故どんどん新たな海底ケーブルを敷設しまくってるか?
例えば、ポルトガルからアフリカ西海岸に沿って南アフリカまでをつなぐ「Equiano」は、Googleによると、それまでに敷設された最新のケーブルと比べて、約20倍のネットワーク伝送容量を実現できるんだそう。
空間分割多重化(Space Division Multiplexing:SDM)技術を基盤にしており、追加のファイバーペアと消費電力を最適化したリピーター設計により、コスト効率の高い方法でケーブル伝送容量を増やせる。
また、光スイッチングをファイバーペアレベルで組み込む初めての海底ケーブルで、さまざまな場所で容量の追加や再配分をしやすい。
技術がどんどん進むから、できることがどんどん凄くなるんですね。だから、どんどん新しいのが敷かれる。いつまで続くんでしょうね?次の画期的な方法がみつかるまで?
海底ケーブル敷設 3社で世界のシェア9割
どこが海底ケーブルを敷設しているか?世界で3社がほぼ独占してます。
- アメリカのサブコム(Subcom LLC)が約4割
- 日本のNEC(NEC Corporation)が約3割
- フランスのアルカテル・サブマリン・ネットワークス(Alcatel Submarine Networks Ltd)が約2割
NECはアフリカと南米を結ぶルートや、シンガポールから香港、アメリカを結ぶルートなどアジア以外でも敷設を手がけてます。
NECの子会社であるOCC(横浜市)が北九州市に持つ海底システム事業所で、海底ケーブルの世界有数の生産拠点。
光海底ケーブル扱う企業
海底ケーブル敷設は上記がトップ3企業ですが、世界で光海底ケーブル扱う企業は他にもいろいろ
- Fujitsu Ltd
- Global Marine Group
- HMN Technologies Co., Ltd.
- IT International Telecom Inc.
- LS Cable & System Ltd
- PT Communication Cable System Indonesia TBK
- LS Cable & System Ltd
- NEC Corporation
- Nexans SA
- NTT Communications Corporation
- Orange Marine
- Prysmian SPA
- Pt Communication Cable System Indonesia TBK
- S.B. Submarine Systems Co. Ltd (SBBS)
- Sumitomo Electric Industries Ltd
- Google LLC (Alphabet Inc.)
海底ケーブル市場
1990年代後半から2000年代初頭のITバブル期にインターネットが急拡大、衛星通信よりも伝送速度の速い海底ケーブルの需要が高まり、敷設ラッシュとなりました。
その後、ITバブル崩壊で海底ケーブルはだぶついた状態が続いてましたが、2006年ごろからの「ウエブ2.0」ブームで新たな需要が発生して海底ケーブルの敷設が増加。
さらに近年のデータ通信量拡大を受けて、光海底ケーブル敷設の大型プロジェクトが複数進行してます。
海底光ファイバーケーブル市場規模は、2023年に36.3億アメリカドルと推定され、2028年には64.2億アメリカドルに達すると予測され、予測期間中(2023-2028年)のCAGRは12.10%で成長する見込みなんですって!
64.2億アメリカドルは1兆73億4,600万円
皆さまの思惑も拡がるというものです(笑)
Source: https://www.mordorintelligence.com/ja/industry-reports/submarine-optical-fiber-cable-market
日本株・海底ケーブル関連銘柄
5/27/2024 【6524】湖北工業
次世代海底ケーブルシステム向けの新たなマルチコアファイバ接続光部品開発。KDDI総合研究所と共同で、世界最長となる18,090kmの光ファイバ伝送の実証に貢献と発表。
他にも電線作ってたり、海底ケーブルの建設してたり、関係する通信業社、商社だったり👇
- 【5801】古河電工
- 【6524】湖北工業
- 【5802】住友電気工業
- 【6834】精巧技研
- 【5803】フジクラ
- 【5805】SWCC
- 【6777】santec
- 【8002】丸紅
- 【8031】三井物産
- 【6701】NEC
- 【4390】アイピーエス
- 【9433】KDDI
- 【9432】NTT
- 【6702】富士通
- 【6754】アンリツ
- 【9824】泉州電業
等
【5801】古河電気工業
私が5/28/2024 取引した銘柄は
【5801】古河電気工業
日足
5分足
なかなかのぐいぐい📈ぶりでした😊
如何でしたか?
思ったよりも多くて、思ったよりも市場規模が大きくて、私は驚いたので共有です。
それでは、今回はこの辺で。またね😊
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